「二股で決められない」「どっちを選ぶべきか迷う」という気持ちは、とても苦しいものです。
どちらも大切に思うからこそ決められない人もいれば、一人になるのが怖くて判断ができない人もいます。
自分が悪いと責めてしまい、心が疲れてしまうこともあります。
ただ、二股で決められない状態を続けると、自分も相手も不安やモヤモヤが続きやすくなります。
大切なのは「誰が悪いか」を決めつけることではなく、「自分がどうしたいか」を少しずつ見つけていくことです。
この記事では、二股で決められないときに役立つように、心の整理の仕方と、一人に絞るためのチェックリストをまとめました。
どちらかを否定したり責めるのではなく、落ち着いて判断するためのヒントとして使ってみてください。
二股で決められないときのよくある状況とパターン
まずは、自分がどんなパターンにはまっているのかを知ることが、心の整理の第一歩になります。
「二股で決められない」という状況には、いくつか共通しやすいパターンがあります。
「どちらも好き」で選べないケース
二股で決められない人の中には、本当にどちらも好きで、一人に絞るのがつらいという人もいます。
一方は一緒にいてとても落ち着く存在で、もう一方は一緒にいると刺激的でドキドキする存在、ということもあります。
こうした場合、どちらかを「嫌いになる」ことで決めるのではなく、自分がどんな関係を望んでいるかを見つめることが大切です。
安定と刺激で揺れるパターン
片方は将来をイメージしやすい安定した相手、もう片方は一緒にいると楽しくて刺激的な相手。
「安定」と「ときめき」のどちらを優先するかで迷ってしまうパターンもよくあります。
どちらが正解というより、自分が今の人生で何を大事にしたいかによって、自然と答えが変わってきます。
それぞれに違う魅力があって比較しづらいとき
片方は価値観が合う。
もう片方は一緒にいると笑いが絶えない。
このように、二人の良さが違う方向にあると、単純な「点数付け」がしにくく、二股で決められない状態になりやすいです。
この場合は、今の自分にとって「譲れない軸」は何かをはっきりさせることがポイントになります。
「誰かを傷つけたくない」気持ちから決められないケース
二股で決められない人の中には、「どちらかを選ぶ＝どちらかを傷つけること」だと感じてしまい、決断を先延ばしにしてしまう人もいます。
優しさゆえに決められないこともありますが、決めないままでいることもまた、相手を不安にさせる場合があるという点も意識しておくと、見え方が変わることがあります。
二股で決められない心理｜選べない理由をやさしく整理する
「どうして二股で決められないんだろう」と自分を責める前に、選べない心理の背景を知っておくと、少し気持ちがラクになることがあります。
どちらかを失うのが怖い「喪失への不安」
人は、何かを失うかもしれないと感じると、不安や恐怖を感じやすくなります。
二股で決められないときも、「どちらかを選ぶ＝片方との関係を手放す」ことになるため、決断が怖くなることがあります。
これは、特別な性格だからではなく、多くの人に起こりうる自然な感情です。
一人になるのが怖い・寂しさを避けたい気持ち
もしどちらかとの関係が終わったら、連絡の回数が減ったり、会う時間が減ったりします。
「一人になったらどうしよう」という不安や寂しさが強いと、二股で決められない状態が続きやすくなります。
この場合は、「誰かと一緒にいる安心感」と「自分一人でも大丈夫と思える感覚」のバランスを少しずつ整えていくことが大切です。
必要とされたい・モテていたい気持ち
二人の相手から好意を向けられていると、「自分は必要とされている」「愛されている」という感覚を持ちやすくなります。
その感覚を手放したくなくて、二股で決められないままになってしまうこともあります。
この気持ち自体が悪いわけではありません。
ただ、自分の寂しさを埋めるためだけに誰かをそばに置いていないかという視点は、一度立ち止まって考えてみても良いかもしれません。
決断して責任を負うのが怖い
「どちらかを選んだ結果、もしうまくいかなかったらどうしよう」。
そんな不安から、決められないまま時間だけが過ぎてしまうケースもあります。
でも、どちらを選んでも、または一度一人に戻る選択をしても、そこから先をどうしていくかは自分次第です。
完璧な選択を求めすぎると、いつまでも答えが出しにくくなってしまいます。
「自分がどうしたいか」が見えなくなっている状態
二人のことを考えすぎてしまい、「自分は本当はどうしたいのか」が見えなくなっている場合もあります。
相手の気持ちや事情ばかりを優先していると、自分の心の声が聞こえにくくなることがあります。
このあと紹介する心の整理のステップやチェックリストは、「自分の気持ち」にゆっくり向き合うきっかけとして役立ちます。
二股を続けるメリット・デメリットを落ち着いて整理する
二股で決められないとき、「続けることのメリット」と「続けることのデメリット」を一度整理してみるのもおすすめです。
ここでは、どちらかを責めるのではなく、冷静に状況を見つめることを目的にします。
| 二股を続けることで得られやすいもの | 二股を続けることで失いやすいもの |
|---|---|
| 寂しさがまぎれる | 心の落ち着き・安心感 |
| 「必要とされている」感覚 | 自分への信頼感・自己肯定感 |
| 選択肢を残している安心感 | バレたときの信頼関係 |
| どちらも失いたくないという気持ちの満足 | 相手の気持ちへの配慮が足りなかったと感じる可能性 |
この表はあくまで一例ですが、自分の場合はどうかを具体的に書き込んでみると、今後どうしたいかが少し見えやすくなります。
心の整理のステップ｜自分の気持ちを整える方法
紙やメモアプリに「今の気持ち」を書き出す
頭の中だけで考えていると、同じことをぐるぐる考えてしまいがちです。
紙やメモアプリに、今感じていることや、二人それぞれへの気持ちを書き出してみましょう。
そのときは、「感情」と「事実」を分けて書くのがおすすめです。
「一緒にいると楽しい（感情）」「半年付き合っている（事実）」といったように分けると、冷静に見やすくなります。
理想の未来・生活をイメージしてみる
数年先の自分をイメージしてみます。
仕事や住む場所、休みの日の過ごし方など、なるべく具体的に思い浮かべてみてください。
そのうえで、その未来のそばにいる相手として自然に思い浮かぶのはどちらかを感じてみると、自分でも意外な気付きがあることがあります。
一度どちらとも距離をとってみる
可能であれば、短期間だけでも連絡や会う頻度を少し減らしてみるのも一つの方法です。
「どちらとも会わない時間」をあえて作ってみることで、相手のことをどう感じているのか、自分の本音が見えやすくなることがあります。
信頼できる人や専門家に相談する
一人で抱え込むと、視野が狭くなってしまうことがあります。
信頼できる友人や家族に正直に話してみると、自分では気付かなかった視点をもらえる場合もあります。
気持ちの整理がとてもつらいときは、カウンセラーなど専門家に相談するのも選択肢の一つです。
利用する場合は、実績や相談内容などをよく確認し、ご自身の判断で選ぶようにしてください。
一人に絞るためのチェックリスト①｜一緒にいるときの自分を見つめる
ここからは、二股で決められないときに役立つチェックリストを紹介します。
まずは、「どちらの相手と一緒にいるときの自分が好きか」という視点から整理してみましょう。
チェック1：素の自分でいられるのはどちらか
・遠慮せずに話せるのはどちらか。
・無理に明るく振る舞ったり、いい人を演じなくてもいい相手はどちらか。
「素の自分でいられるかどうか」は、長く付き合ううえで大切なポイントになりやすいです。
チェック2：安心感と楽さを感じるのはどちらか
・一緒にいてホッとする時間が多いのはどちらか。
・沈黙が気まずくないのはどちらか。
ドキドキやときめきも大事ですが、安心して一緒にいられるかどうかも、将来を考えるうえで重要なポイントになります。
チェック3：自分の弱さや悩みを話せるのはどちらか
・落ち込んだとき、素直に相談しやすいのはどちらか。
・失敗した話やコンプレックスを話しても大丈夫と思えるのはどちらか。
自分の弱さを見せられる相手かどうかは、信頼関係の深さにも関わってきます。
チェック4：一緒にいるときの自分が「好きだ」と思えるか
・その人と一緒にいる自分を、客観的に見たとき「いい顔をしているな」と思えるか。
・その人と一緒にいるときの自分を、友達に見られても平気か。
「その人といるときの自分が好きかどうか」は、じわじわと効いてくる大事な基準です。
一人に絞るためのチェックリスト②｜価値観・将来をイメージする
次は、価値観や将来像から「一人に絞る」ためのチェックポイントを見ていきます。
チェック5：大切にされている実感があるのはどちらか
・約束や時間を大事にしてくれるのはどちらか。
・言葉だけでなく、行動でも気遣いを感じるのはどちらか。
ここでは、自分の気持ちが一方的になっていないかも、そっと見つめてみてください。
チェック6：価値観が近いのはどちらか
価値観の一例として、次のような項目があります。
- お金の使い方（貯金派か、経験に使いたいタイプか）
- 仕事への向き合い方
- 家族や友人との関わり方
- 休みの日の過ごし方
すべてが同じである必要はありませんが、「ここだけは合っていてほしい」という部分が近い相手は、長く付き合いやすいと感じる人も多いです。
チェック7：他人への態度から人柄を見てみる
・お店の人や職場の人、友達、家族への接し方。
・自分以外への言葉づかいや、ちょっとしたトラブルが起きたときの態度。
自分以外の人への接し方には、その人の人柄が表れやすいと言われることがあります。
一時的な印象だけでなく、少し長い目で見て感じたことを書き出してみるのもおすすめです。
チェック8：将来が自然にイメージできるのはどちらか
・同じ家で暮らしている自分を、無理なくイメージできるか。
・仕事やライフスタイルが変わっても、一緒に歩いていけそうか。
「この人となら、いいことも大変なことも一緒に乗り越えられそう」と思えるかという視点も、大事な判断材料になります。
「どっちも選べない」ままにしないための具体的な行動ステップ
チェックリストである程度整理したら、少しずつでも行動に移していくことが大切です。
ステップ1：自分の中で「決める目安」を決める
いつまでも曖昧なままだと、二股で決められない状態が長引いてしまいます。
「〇月末までには自分の気持ちを決める」など、目安の期限を自分の中で決めておくと、考え方や行動も少し変わってきます。
ステップ2：書き出した内容を見返しながら、少しずつ絞っていく
先ほどのチェックリストやメモを見返しながら、
・自分がどう感じているか。
・何を大切にしたいと思っているか。
を、もう一度整理してみましょう。
感情だけでなく、具体的な行動や価値観も含めて見ていくと、自然と「こちらのほうが合っているかもしれない」という気持ちが見えてくることがあります。
ステップ3：どうしても決められないときは、一度一人に戻る選択肢も
二股で決められないとき、あえてどちらとも距離をとって、一人で過ごす時間を選ぶ人もいます。
一度一人の状態に戻ることで、自分自身の軸が見えやすくなる場合もあります。
ただし、この選択肢が合うかどうかは人それぞれなので、自分の性格や状況をよく考えて判断することが大切です。
ステップ4：決めた後は、自分を必要以上に責めない
どちらか一人に絞る決断をするとき、多かれ少なかれ迷いや罪悪感を感じる人が多いです。
でも、「そのときの自分なりに一生懸命考えて決めた」という事実は、決して無駄になりません。
決めたあとも、自分を必要以上に責めないことが、次の一歩を踏み出すうえで大切です。
相手にも自分にも誠実でいるために意識したいこと
二股で決められないとき、「誰かを傷つけたくない」と思う気持ちは、とても大切な感情です。
同時に、自分の気持ちから目をそらさないことも、誠実さの一つと言えます。
あいまいな約束や関係を続けない工夫
・将来のことを聞かれたとき、はぐらかし続けていないか。
・「いつかは決める」と言いながら、目安を決めずに先延ばしにしていないか。
完全にきれいに決められない状況もありますが、できる範囲で言葉と行動をそろえていくことが、相手への誠実さにつながりやすくなります。
別れを伝えるときの配慮
どちらか一人に絞るときには、どうしても別れを伝える場面が出てきます。
・感情的な言葉で相手を責めない。
・相手のこれまでの時間や気持ちに感謝を伝える。
・気持ちがまとまらないときは、事前に伝えたいことをメモにまとめておく。
こうした小さな配慮を意識することで、お互いが少しでも前を向きやすくなる場合があります。
まとめ｜二股で決められないときに立ち返りたい3つの質問
最後に、二股で決められないときに、自分に問いかけてみたい質問を3つにまとめます。
迷ったときは、この3つに立ち返ってみてください。
- この人と一緒にいるときの自分を、好きだと思えるのはどちらか。
- 数年後の自分の生活を思い浮かべたとき、自然に隣にいる姿が想像できるのはどちらか。
- 不安よりも「安心」「信頼」を多く感じるのはどちらか。
どの質問にも、すぐに明確な答えが出ないこともあります。
そのときは、今回紹介した心の整理のステップやチェックリストを、何度か見直しながら少しずつ進んでいけば大丈夫です。
二股で決められない自分を責めすぎず、「どうすれば、これからの自分が前を向いて生きていけるか」という視点を大事にしながら、ゆっくり答えを見つけていけますように。
なお、ここでお伝えした内容は、あくまで一つの考え方や整理の方法です。
すべての人や状況に当てはまるとは限りません。
実際にどう行動するかは、ご自身の気持ちや状況をよく考えたうえで、ご自身の判断で決めるようにしてください。
必要に応じて、身近な人や専門家にも相談しながら、無理のない選択をしていきましょう。
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