お店に行ってもネットショップを開いても、「買う服が決められない」まま時間だけが過ぎてしまう。
クローゼットには服がたくさんあるのに、「今日着る服がない」とため息をついてしまう。
そんなモヤモヤを抱えている人は少なくありません。
実は「買う服が決められない」のは、センスがないからというより、
クローゼットの中身や、自分に似合う軸、必要な枚数のイメージが曖昧になっているだけというケースが多いと言われています。
この記事では、そんなファッション迷子状態から少しずつ抜け出すための考え方や、具体的なステップをまとめました。
特定のブランドやサービスを強くすすめるのではなく、
どんなスタイルが好きな人でも取り入れやすい「考え方」と「選び方」のヒントとして書いています。
最終的にどんな服を選ぶかは自由です。
そのうえで、自分で納得して服を選べるようになることを目指して、一緒に整理していきましょう。
本ページには商品やサービスの紹介が含まれる場合があります。
価格・在庫・サービス内容などは日々変わることがあります。
実際に購入・利用する際は、必ず各ショップや公式サイトで最新の情報を確認してから判断してください。
買う服が決められないときによくある悩み
まずは、「買う服が決められない」人によく見られる悩みを整理してみます。
自分に近いものがないか、軽くチェックしてみてください。
- 服はあるのに「着る服がない」と感じる
- お店や通販サイトでカートに入れては削除をくり返してしまう
- いつも似たような服ばかり選んでしまい、変化が出せない
- 自分に似合う色や形が分からず、毎回不安になる
- 「失敗したくない」と思うほど、決められなくなる
こうした状態が続くと、買い物自体がストレスになってしまいます。
でも裏を返せば、「本当に着たい服を大事に選びたい」気持ちが強いとも言えます。
ここからは、その気持ちを活かしながら迷いを減らすステップを見ていきます。
買う服が決められない主な原因
「買う服が決められない」にはいくつかのパターンがあります。
自分の状態に近いものを知っておくと、対策がとても立てやすくなります。
| よくある状態 | 背景になりやすいこと | まずやってみたいこと |
|---|---|---|
| 服は多いのに着る服がない | 手持ちの服を把握できていない コーデが組みにくい服が多い |
クローゼットの中を見直して分類する |
| そもそも何を買えばいいか分からない | 必要なシーンや枚数のイメージがぼんやりしている | 生活のシーンごとに必要な服を書き出してみる |
| 似合う色・形が分からず不安 | 自分の特徴や好きなイメージが整理できていない | ざっくりとした「似合う軸」をメモにしておく |
クローゼットを見てみると、
服の数自体は多いのに、サイズが合わない、素材が扱いにくい、コーデしにくいなどの理由で、
実際に「よく着く服」はごく一部だけというケースも多いと言われています。
また、クローゼットがパンパンだと、そもそも何が入っているのか見えにくくなり、
「なんとなく着る服がない気がする」という感覚が強くなりやすいとも指摘されています。
原因が分かれば、対策も見えてきます。
次のステップでは、まずクローゼットを整えるところから始めていきます。
第一歩はクローゼットの見直しから
「買う服が決められない」状態から抜け出すためには、
いきなり新しい服を探すよりも、今持っている服を整理することから始めるほうが近道になることが多いです。
クローゼットの中身を一度「見える化」する
時間が取れるときに、クローゼットやタンスの中身を一度すべて出して、
「よく着る」「たまに着る」「ほとんど着ていない」に分けてみます。
ここで大事なのは、自分が本当に手に取っている服を知ることです。
・よく着る服…今の自分に合っている、使いやすい服。
・たまに着る服…シーンが限られる、季節が短いなどの理由がある服。
・ほとんど着ていない服…サイズ・色・素材・イメージなどがしっくりきていない可能性が高い服。
「なぜ着ていないのか」を考えることで、
自分が失敗しやすい服の傾向が見えてきます。
生活のシーンごとに必要な服の枚数を考える
次に、自分の生活のシーンを書き出してみます。
例えば、次のようなイメージです。
- 平日の仕事・学校
- 休日の近所への外出
- ちょっとしたお出かけ・食事
- フォーマル寄りの場面(入学式・卒業式・行事など)
それぞれのシーンで、「トップスは何枚くらいあると安心か」「ボトムスは何本必要か」をざっくり決めてみると、
必要以上に同じような服を増やさない意識が持ちやすくなります。
「手放す服」の基準をゆるく決めておく
いきなり全部を手放す必要はありませんが、
例えば次のような基準を決めておくと、クローゼットが整いやすくなります。
- 1年以上着ていない服
- サイズが合わない服
- 毛玉・シミなどのダメージが目立つ服
- 着てみても気分が上がらない服
フリマアプリやリサイクル・寄付など、手放し方はいろいろあります。
住んでいる地域によって、資源回収のルールも違うので、
処分方法は自治体や各サービスの案内を必ず確認するようにしてください。
自分に似合う「軸」をゆるく見つける
クローゼットの全体像が見えてきたら、
次は「どんな服が自分に合いやすいか」をざっくり知っておくと、買い物の迷いが減りやすくなります。
体型や骨格の特徴をざっくり知る
最近は、体の骨や肉のつき方・肌の質感などから、
似合いやすい服の形や素材の傾向を知る考え方として「骨格診断」なども広く知られています。
これらは、あくまで服選びのヒントとして取り入れるくらいの気持ちで見るのがおすすめです。
・ハリのある体つきなら、ある程度しっかりした生地や直線的なデザイン。
・やわらかい印象の体つきなら、ドレープ感のある素材や曲線的なシルエット。
…など、自分の特徴と服の特徴を合わせて考えると、似合う服をイメージしやすくなります。
似合う色・得意な色の傾向を知る
肌の色や瞳・髪の色とのバランスから、似合いやすい色のグループを知る考え方として、
「パーソナルカラー」というものも広く使われています。
診断を受けるかどうかにかかわらず、鏡の前でいくつかの色を合わせてみて、
- 顔色が明るく見える色
- 落ち着いて見える色
- 少し疲れて見えやすい色
などを自分なりにメモしておくと、
買い物のときに「まずこの色から探してみよう」という目安になります。
なりたいイメージを言葉にしておく
「買う服が決められない」背景には、
実はなりたいイメージがぼんやりしているということもあります。
・きれいめカジュアル
・カジュアルだけどどこかきちんと見える
・動きやすさ重視のシンプルスタイル など
こんなふうに、どんな雰囲気でいたいかを2~3語で表現しておくと、
服を手に取るときに「これは自分のイメージに近いかどうか」を判断しやすくなります。
何を買えばいいか分からないときの5ステップ
ここからは、実際に服を買うときの流れを、
できるだけ迷いが少なくなるように5つのステップにまとめます。
ステップ1:必要なアイテムを紙に書き出す
いきなりショップを見始めるのではなく、
「どのシーンで何が足りないのか」を紙やスマホにメモします。
- 仕事用のパンツがもう1本欲しい
- 休日に着られるきれいめトップスが足りない
- きちんとした場面用のワンピースがあると安心 など
目的をはっきりさせておくと、
なんとなく可愛いから買うという衝動買いを減らしやすくなります。
ステップ2:ベーシックな服からそろえる
流行のデザインや柄物も楽しいですが、
まずはどんな服とも合わせやすいベーシックなアイテムを優先すると、コーデが組みやすくなります。
- 無地のTシャツやブラウス
- シンプルなデニム・黒パンツ・テーパードパンツ
- 季節に合ったカーディガンや薄手のアウター など
すでに持っている服との組み合わせをイメージしながら、
「この1枚を足したら何通りくらいコーデが増えそうか」を考えてみてください。
ステップ3:手持ちの服と2通り以上コーデできるかをチェック
買う候補が見つかったら、
・今持っているボトムスと何パターン合わせられるか
・手持ちのアウターとのバランスはどうか
など、具体的にイメージしてみます。
最低でも2通り以上のコーデがすぐに思い浮かぶ服は、出番が増えやすいと考えられています。
ステップ4:試着では「サイズ感」「丈」「動きやすさ」をチェック
オンラインでも店舗でも、可能であればなるべく試着をして、
次のポイントを落ち着いて確認してみてください。
- 座ったとき・歩いたときのフィット感
- 袖や裾の長さが生活のシーンに合うか
- インナーが透けすぎないか・動きにくくないか
見た目だけでなく、「長時間着ていてもストレスが少なそうか」を想像してみると、
買ったあとも出番が多い1枚を選びやすくなります。
ステップ5:迷ったときの「買う・買わない」の基準を決めておく
それでも決められないときは、あらかじめ自分なりのルールを用意しておくと、
その場で悩みすぎなくてすみます。
- 具体的に着ていく場面が3つ以上思い浮かばない服は一度やめておく
- 同じような服をすでに持っている場合は、買う前にどれかを手放すか考える
- 今ある服を思い出せないほど多いと感じたら、その時点では購入を控える
片付けや収納の分野では、
「1着買ったら1着手放す」というルールを採り入れている人もいます。
自分の暮らしに合う範囲で取り入れると、クローゼットの量を一定に保ちやすくなります。
シーン別・買う服が決められないときの考え方
ここからは、シーン別に「買う服が決められない」ときの考え方の例を紹介します。
あくまで一例なので、自分の生活に合う形にアレンジしてみてください。
通勤・オフィス用の服が決められないとき
毎日着る服なので、まずは
- 洗濯しやすい素材かどうか
- 座ったとき・立ったときのシルエットがきれいか
- 社内の雰囲気から浮きすぎないか
といった現実的なポイントを優先すると、失敗が少なくなります。
ベーシックな色(黒・ネイビー・グレー・ベージュなど)をベースに、
1点だけ色物や柄物を取り入れると、バランスを取りやすくなります。
休日コーデがいつも同じになってしまうとき
休日はつい動きやすい服一択になりがちですが、
シルエットや素材を少し変えるだけでも印象は変わります。
- いつものデニムを、少しきれいめなテーパードパンツにしてみる
- スニーカーに合うワンピースを1枚足してみる
- ロゴTシャツだけでなく、無地のきれいめTシャツも用意する
今ある服に「1アイテムだけ足してみる」意識で選ぶと、
大きな変化はなくても、少しずつコーデの幅が広がっていきます。
ひとりで決められないときは人やサービスを頼るのも一つの方法
どうしても「買う服が決められない」ときは、
ひとりで抱え込まずに、人やサービスの力を借りるのも一つの方法です。
ショップスタッフや友人に素直に相談してみる
ショップスタッフに「仕事用で、こんなシーンで着たい」と具体的に伝えると、
イメージに合いそうなアイテムを提案してもらいやすくなります。
どの提案を採用するかは自分で選べばよいので、
選択肢を増やす手段として活用してみるイメージです。
ファッションが好きな友人がいれば、
「クローゼット整理に付き合ってほしい」とお願いして、一緒に手持ちの服を見直すのも良い方法です。
オンライン診断やスタイリングサービスを「ヒント」として使う
近年は、オンラインで受けられるカラー診断やスタイリングサービスも増えています。
ただし、どんなサービスも「100%の正解」を教えてくれるというより、
自分の好みや似合う傾向に気づくヒントとして活用するのがおすすめです。
診断の結果を「こうしなければいけない」と思い込みすぎず、
自分の感覚と合わせてバランスを取るようにすると、ストレスになりにくくなります。
今日からできる「迷わないクローゼット」のマイルール
最後に、「買う服が決められない」状態を少しずつ減らしていくための、
シンプルなマイルールの例をまとめます。
- 新しい服を買う前に、必ずクローゼットを一度見てから決める
- 「とりあえず」で買うのではなく、具体的な着用シーンを書き出してから選ぶ
- 1枚買ったら、手放しても良さそうな服がないかクローゼットを見直す
- 迷ったときはその日は一度見送り、翌日もう一度考えてから決める
こうしたルールは、きっちり守れなくてもかまいません。
大切なのは、「自分が心地よく暮らせるワードローブ」に近づいているかどうかを、時々振り返ることです。
まとめ|買う服が決められない自分を責めず、少しずつ整えていこう
「買う服が決められない」と感じてしまうのは、
決してダメなことではありません。
むしろ、自分に合うものをていねいに選びたいという、前向きな気持ちの表れでもあります。
この記事では、
- クローゼットを見直して、今ある服を「見える化」すること
- 体型・色・なりたいイメージから、自分に似合う軸をゆるく知ること
- 必要なアイテムを書き出し、ベーシックな服からそろえること
- 人やサービスの力も借りながら、自分なりのマイルールを作ること
といった流れで、ファッション迷子から抜け出す考え方を紹介しました。
どれも、一度に完璧にやる必要はありません。
今日はクローゼットを少しだけ整理してみる。
次に服を買うときは、着ていくシーンを3つ以上想像してみる。
そんな小さな一歩を積み重ねていくうちに、少しずつ「迷わないクローゼット」に近づいていきます。
なお、ここで紹介した内容は、あくまで一つの考え方にすぎません。
実際に服を購入したり、サービスを利用したりする際は、
必ず各ショップや公式サイトなどで最新の情報を確認したうえで、ご自身の判断と責任で行動するようにしてください。
自分のペースで無理なく続けていきながら、
「買う服が決められない」時間が少しずつ減っていくことを願っています。

コメント