服を捨てたいけどもったいないし捨てられない人へ｜後悔しない手放し方7選【売る・寄付・リサイクル】

「服を捨てたいけどもったいないし捨てられない」。
クローゼットを開くたびにそう思ってため息が出る。
ゴミ袋に入れようとすると、なぜか胸がチクっとして手が止まる。
この気持ちは、とても自然なものです。

「まだ着られる」「高かった」「思い出がある」「捨てるのは環境によくない気がする」。
そう感じるのは、物を大切に思う心があるからです。
だから、「捨てられない自分はダメ」と思う必要はありません。

このページでは、捨てるだけに頼らず、「売る」「ゆずる」「寄付」「リサイクル」など、罪悪感を少なくできる7つの手放し方を紹介します。
それぞれの方法のメリット・注意点もまとめながら、「後悔しにくく、気持ちよくクローゼットを整える」ためのヒントをお届けします。

なお、本記事の内容は一般的な公開情報や制度の仕組みに基づいていますが、具体的なサービス内容・回収条件・受付状況などは必ず各公式サイトや自治体の最新情報をご確認ください。
確認できない情報を断定的に書くことは避けています。

服を捨てたいけどもったいないし捨てられない人の気持ちは間違っていない

「服を捨てたいけどもったいないし捨てられない」と感じる人は、次のような理由を持っていることが多いです。

• 値段が高かったから、ごみ袋に入れるのがつらい。
• 思い出がつまっていて、見ると気持ちが揺れる。
• 「また着るかも」と思ってしまう。
• 大量の服を捨てると、環境に悪い気がして気になる。

どれもおかしくありません。
むしろ「簡単に捨てない」という感覚は、とても大切です。

ただ、そのまま何年もため込んでしまうと、

• クローゼットがパンパンで、必要な服が探しにくい。
• 持っている服を忘れて、同じような服を買ってしまう。
• 片付かないことで「自分はだめだ」と感じてしまう。

といったストレスにつながることもあります。

そこで大事なのが、「捨てる or 捨てない」ではなく「どう活かすか」を考えることです。
誰かに着てもらう、資源としてリサイクルする、自分の暮らしを整えるために必要な分だけ残す。
そうした選択肢を知ることで、もったいない気持ちを前向きな行動に変えやすくなります。

後悔しないための『残す服・手放す服』チェックリスト

いきなり全部を処分しようとすると、不安になって手が止まりやすいです。
そのため、まずは「残す服」と「手放す服」を分けるルールを決めてみましょう。

▼残す服の目安

• この1年で2回以上着ている。
• サイズが合っていて、今の自分にしっくりくる。
• 汚れ・穴・毛玉が少なく、清潔に着られる。
• 着ると少しでも気分が上がる。

▼手放すことを考えて良い服の目安

• 2年以上着ていない（季節物も含めて）。
• サイズが合わない、デザインがしっくりこない。
• 見ると「好き」より「なんとなく微妙」が勝っている。
• 直したりクリーニングしたりしてまで着るイメージがない。

どうしても迷う服は、「保留ボックス」を1つ用意して数か月だけ保管するのも方法です。
その期間に一度も着なければ、「手放しても大丈夫な服」と判断しやすくなります。

クローゼット整理のかんたん4ステップ

① すべての服を一度出す。
クローゼットの中身を見える化します。

② 種類ごとに分ける。
トップス、ボトムス、アウター、ワンピース、小物などにざっくり分類します。

③ チェックリストで「残す・保留・手放す」に分ける。
感情だけでなく、「実際に着ているか」「状態はどうか」を基準にします。

④ 手放す服を、これから紹介する7つの方法に振り分ける。
こうすることで、「なんとなく捨てた」ではなく、自分で選んだ納得の手放し方になり、後悔を減らしやすくなります。

服を捨てたいけどもったいないし捨てられない人へ｜7つの手放し方を比較

方法	向いている人	メリット	気をつけたい点
フリマアプリで売る	手間をかけてもよく、お小遣いにしたい人	お金になる／必要な人に届きやすい	撮影・発送の手間／売れ残る場合もある
買取サービス・リサイクルショップ	まとめて早く手放したい人	一度でスッキリ整理できる	買取価格が想像より低いこともある
ブランド・ショップ回収	リサイクル・環境配慮を重視する人	資源として活用されやすい	対象ブランドや品目に条件あり
NPO等への寄付	「誰かの役に立てたい」と思う人	社会貢献につながる	状態や受付条件の確認が必要
家族・友人にゆずる	身近な人に着てもらいたい人	喜んでもらえる可能性がある	押しつけにならない配慮が必要
リメイク・再利用	手作業や工夫が好きな人	思い出を新しい形で残せる	時間や技術が必要な場合もある
自治体ルールで処分	着られない服を安全に処分したい人	公的ルールに沿って安心して処分できる	地域ごとの分別ルール確認が必須

① フリマアプリで売る｜「まだ着られる服」を次の人へ

「服を捨てたいけどもったいないし捨てられない」と感じる人に人気なのがフリマアプリです。
状態の良い服やブランド服は、必要としている人に届きやすく、「捨てるより気分がラク」と感じる人も多い方法です。

▼フリマ出品のポイント

• 季節に合ったタイミングで出品する。
• サイズ、使用回数、傷・シミなど、状態を正直に書く。
• 公式画像ではなく、自分で撮影した写真を使う。

ていねいな説明は、トラブル防止にもつながります。
売れなかった場合は、無理に値下げし続けるより、別の手放し方に切り替えるのも一つの判断です。

② 買取サービス・リサイクルショップに売る｜手間をかけずにスッキリしたい人へ

「細かいやり取りは苦手」「とにかく一気に減らしたい」という人には、店頭買取や宅配買取が便利です。

• まとめて持ち込めば、その場で査定してもらえる。
• 宅配買取なら、自宅から段ボールで送るだけのサービスもある。
• ブランドや状態によっては、思ったより評価されることもある。

一方で、買取価格は店舗や時期、ブランドによって変わるため、「高く売る」ことだけを目的にしすぎるとガッカリしやすいです。
「手放すついでに少し戻ってきたらラッキー」くらいの気持ちで利用すると、納得しやすくなります。

③ ブランド・ショップの古着回収に出す｜リサイクル志向の手放し方

一部のアパレルブランドやショップでは、店頭で服を回収し、リユース・リサイクル・エネルギー利用などに活用する取り組みがあります。

▼利用前にチェックしたいポイント

• 自社ブランドのみ対象か、他ブランドも受付しているか。
• 状態の条件（破れ・汚れなど）があるか。
• 回収が一時的なキャンペーンなのか常設なのか。

内容は店舗や時期によって変わるため、必ず各ブランド・店舗の公式サイトで最新情報を確認してから利用してください。

④ NPO・団体への寄付｜「誰かの役に立つなら手放せる」人に

まだ十分に着られるきれいな服であれば、支援団体・チャリティ団体などへの寄付という選択肢もあります。

▼寄付の前に確認すること

• 団体が公式に衣類の受付をしているか。
• 受け付けている品目（季節、サイズ、ジャンル）。
• 送料の負担や申し込み方法。

寄付は「不要品の処分」ではなく、「役立つ物を届ける行動」です。
汚れや破れがひどいものは寄付ではなく、リサイクルや自治体回収を選ぶ方が、受け取る側にも負担をかけにくくなります。

⑤ 家族・友人・地域で「ゆずる」｜身近なリユースも立派な選択

好みやサイズが合いそうな家族・友人がいるなら、「もし良かったら見てみる？ いらなかったら断ってね」と声をかけるのも良い方法です。

また、地域のフリーマーケット、コミュニティスペース、オンライン掲示板などで「欲しい人に無料または低価格で渡す」場が用意されていることもあります。

大切なのは、無理に押しつけないことと、清潔な状態で渡すことです。
それだけで、もったいない気持ちを、やさしい循環につなげやすくなります。

⑥ リメイク・再利用で生まれ変わらせる

どうしても捨てたくない服や、思い出がつまった服は、形を変えて使い続けることもできます。

• Tシャツ：部屋着やパジャマ、布巾として使う。
• デニム：トートバッグ、クッションカバー、小物入れにする。
• お気に入りの柄：切り取ってフォトフレームに入れ、インテリアとして残す。

服すべてを保管するのではなく、「一部だけ残す」という考え方にすると、収納スペースを守りながら思い出も大切にできます。

⑦ 自治体のルールに沿って処分する｜正しく捨てることも前向きな選択

汚れがひどい、破れが大きい、カビが生えているなど、すでに着用が難しい服は、無理に売ったり寄付したりせず、自治体のルールに従って処分することが安心です。

多くの自治体では、

• 「燃えるごみ」として出す方法。
• 「資源ごみ」「古布回収」として分別する方法。
• 回収ボックスや集団回収での古布回収。

などを設けていますが、具体的な区分や出し方は自治体ごとに異なります。
必ずお住まいの自治体の公式サイトや配布資料で確認してください。

また、不用品回収業者を利用する場合は、自治体の許可や料金体系が明確かどうかをチェックしましょう。
極端に安い・強引な勧誘などには注意し、公的な情報に基づいて安全な業者か判断することが大切です。

思い出の服・高かった服を手放すときのコツ

「これは特別だから」「高かったから」と感じる服は、特に手放しにくいですよね。

▼後悔を減らすアイデア

• 着ていたときの写真や、その服だけの写真を残しておく。
• 「思い出ボックス」を1箱だけ作り、その中に入る分だけ残すと決める。
• 「1年後にもう一度見て、そのときも要らなければ手放す」と期限を決める。

大切なのは、服そのものではなく、その服にまつわる記憶や気持ちです。
思い出を尊重しつつ、今の生活を心地よくする選択も、同じくらい価値があります。

安全で安心な手放し方のために気をつけたいこと

• フリマアプリ・買取サービス・寄付団体は、必ず公式サイトで利用規約や条件を確認する。
• 「必ず高く売れる」「絶対お得」などの強い宣伝表現は鵜呑みにしない。
• サービス名やブランド名を扱うときは、誤解を招かないよう事実ベースで紹介する。
• 怪しい勧誘や不明瞭な料金の不用品回収業者には注意する。

よくある質問（Q&A）

Q. シミや穴がある服は寄付しても大丈夫？

多くの団体では「まだ着られる状態の服」を求めていると案内されています。
状態が悪い服は、寄付よりも自治体の回収やリサイクル向けに出す方が無難です。
必ず各団体のガイドラインを確認してください。

Q. フリマアプリで売れなかった服はどうすればいい？

一定期間売れない場合は、強引に値下げし続けるより、買取サービス・寄付・回収など別の方法に切り替えると気持ちも整理しやすくなります。

Q. 7つの方法の中でどれが一番良いの？

人によって正解は異なります。
「時間」「手間」「服の状態」「自分の気持ち」に合うものを組み合わせて選べばOKです。
大事なのは、あなたが納得できる形で手放せるかどうかです。

まとめ｜「もったいない」の気持ちを力に変えて、前向きに手放そう

「服を捨てたいけどもったいないし捨てられない」という気持ちは、物や思い出、人とのつながりを大切にしているサインです。

その気持ちを否定するのではなく、

• フリマアプリで次の持ち主につなぐ。
• 買取サービスで一気に整理する。
• ブランド・ショップの回収でリサイクルに回す。
• NPOや団体への寄付で社会に役立てる。
• 家族や友人へゆずって喜んでもらう。
• リメイクして新しい形で楽しむ。
• 自治体ルールに沿って正しく処分する。

といった7つの手放し方を知ることで、「捨てる＝悪いこと」ではなく、「自分と服のために選ぶ前向きなステップ」として考えられるようになります。

クローゼットが整うと、本当に着たい服が見えやすくなり、無駄な買い物も減らしやすくなります。
今日、1枚だけでも「どうするか考える」ことから始めてみてください。
それは、今より少し軽やかな暮らしへの一歩になります。

※本記事の内容は一般的な情報にもとづいており、制度やサービス内容は変更される場合があります。
実際に利用される際は、必ず各公式サイト・自治体・サービス提供元の最新情報をご確認ください。