更新日：2025年10月28日。
「電子機器を捨てたい」と考えたら、まずは買取・捨てる（自治体回収）・引取（販売店・認定回収）の3択を比べるのが近道です。
費用・手間・期日（引っ越し日など）の3軸で選ぶと迷いにくいです。
この記事では、法律や公的情報に沿って、安全でムダのない処分ルートをやさしく整理します。
【結論】電子機器の賢い処分は「分類→最短ルート」
電子機器は種類ごとに最適ルートが違います。
①家電4品目（エアコン・テレビ・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/衣類乾燥機）は「家電リサイクル法」に従い、販売店引取りや指定引取場所への持込みが基本です。
②家庭用パソコンはメーカー回収（PCリサイクル）。
③スマホ・携帯は携帯各社のMRN（モバイル・リサイクル・ネットワーク）。
④上記以外の小型家電は「小型家電リサイクル制度」（自治体の回収ボックスや認定事業者の宅配回収）。
⑤充電池・モバイルバッテリーは一般ごみに出さずJBRC協力店へ。
違法な無許可回収はトラブルのもとです。
参考：家電リサイクル法の対象と流れ（経産省）。
参考：小型家電リサイクル制度の概要（環境省）。
参考：PCリサイクル（PC3R）。
参考：MRN（携帯電話の回収）。
参考：小型充電式電池の回収（JBRC）。
【早見表】買取・自治体回収・引取・認定回収の比較
| 方法 | 費用の目安 | 手間 | スピード | 向いている電子機器 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 買取（リユース） | 状態次第で収入。 古い・破損は不可のことあり。 |
査定・発送の手間。 | 店舗即日〜数日。 | スマホ・ゲーム機・カメラ・PC周辺機器など。 | アカウント解除とデータ消去を確実に。 付属品で査定が変わることがあります。 |
| 自治体の粗大ごみ/拠点回収 | 手数料がかかることあり。 小型家電は無料回収ボックスの自治体も。 |
申込・搬出が必要。 | 予約待ち〜指定日。 | 電子レンジ・掃除機・ドライヤー等の家電4品目以外。 | リチウムイオン電池は混入しない。 自治体ルールは必ず確認。 |
| 販売店の引取（家電4品目） | リサイクル料金＋収集運搬費。 料金はメーカー・サイズ等で異なる。 |
購入店/新規購入店に依頼。 予約調整。 |
購入と同時〜数日。 | エアコン・テレビ・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/衣類乾燥機。 | 郵便局で家電リサイクル券を使う方式も可。 指定引取場所に持込みも可能。 |
| 認定事業者の宅配回収（小型家電） | PCを含めると無料の自治体提携も。 有料の場合あり。 |
箱詰め→集荷。 | 申込翌日以降など。 | PC・タブレット・周辺機器・小型家電。 | 認定事業者を選ぶ。 データ消去を忘れない。 |
参考：家電リサイクル券の手続と料金の考え方（RKC/家電リサイクル券センター）。
参考：自治体や認定事業者の回収（環境省・認定事業者一覧）。
電子機器を分類すると最短ルートが見える
家電4品目は法律で回収ルートが決まっています。
新規購入時は新しい製品を買う店に引取り依頼。
買い替えでない処分のみは購入店か、わからないときは自治体の案内通りに。
郵便局でリサイクル料金を払い、指定引取場所に持込む方法もあります。
PC（家庭用）はメーカーの回収・再資源化（PCリサイクル）。
「PCリサイクルマーク」付きは無償回収の対象になることがあります。
申し込み方法はPC3R（パソコン3R推進協会）経由で確認できます。
スマホ・携帯は、携帯各社ショップ等でのMRN回収が利用できます。
個人情報保護の取組みも案内されています。
その他の小型家電は、自治体の回収ボックスや、認定事業者の宅配回収が便利です。
ボックスは市役所・家電量販店・駅などに設置例があり、宅配回収は国認定事業者（例：リネットジャパン）を利用します。
家電4品目の具体的な流れ
- 品目とメーカーを確認。
型番ラベルを見て、テレビの種別なども確認します。 - 引取り方法を選ぶ。
買い替え時は購入店に依頼。
処分のみは購入店または自治体案内の方法へ。
自分で持込む場合は郵便局で「家電リサイクル券」を手配して指定引取場所へ。 - 費用の把握。
費用はリサイクル料金＋収集運搬費（販売店に依頼時）。
料金はメーカーやサイズ等で異なるため、RKCの資料や店頭で確認します。 - 搬出準備。
中身を空にし、設置工事が必要な機器は安全に取り外します。
関連：郵便局振込方式の記入方法（RKC）。
データ消去と個人情報の守り方
スマホ・PC・タブレット・外付けドライブは、処分前にデータ消去をします。
一般的には初期化＋アカウント解除、PCは消去ソフト（上書き）や物理破壊などが選択肢です。
情報機器のデータサニタイズは、NIST SP 800-88に基づくガイドライン（IPA翻訳）でも重要性が示されています。
充電池・モバイルバッテリーの出し方（火災防止）
リチウムイオン電池は可燃/不燃ごみに混ぜないが基本です。
小型充電式電池は、電池リサイクル協力店（JBRC）へ持込みます。
混入は収集車や施設火災の原因になっており、環境省や消費者庁も注意喚起しています。
買取・譲渡で「もったいない」を減らす
- 状態が良い・人気モデルは買取やフリマも検討。
- アカウント（Apple ID/Google/メーカーID）解除、データ消去、SIM抜き、記憶メディア取り外しを忘れない。
- 譲渡時は動作・付属品・バッテリー状態を相手に共有。
スマホの店頭回収（MRN）や、PCのメーカー回収（PC3R）は、再資源化の実績が公表されています。
違法な無許可回収に注意
「無料回収」「どこでも回収」などをうたう無許可業者は、不適正処理・高額請求・不法投棄などのトラブルにつながるおそれがあります。
家庭ごみは市区町村の責任で処理され、許可・委託のない回収は認められていません。
必ず自治体の案内や許可事業者・認定制度を使いましょう。
【手順テンプレ】電子機器の処分フロー（コピペ用）
- 分類：家電4品目／PC／スマホ／小型家電／電池類を仕分け。
- データ：初期化・アカウント解除・バックアップ・記憶メディア抜き取り。
- 回収先を決定：
家電4品目→販売店引取 or 郵便局で家電リサイクル券→指定引取場所。
PC→PC3R経由でメーカー回収。
スマホ→MRN（携帯ショップ等）。
小型家電→自治体回収ボックス or 認定事業者の宅配回収。
充電池→JBRC協力店。 - 搬出・梱包：ケーブル固定、ガラス・刃物部品は保護。
- 控えを保存：受付番号・伝票・家電リサイクル券の控えを保管。
機器別ミニガイド
- テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコン：家電リサイクル法。
販売店引取 or 郵便局振込＋指定引取場所。 - PC・タブレット（PCとして販売のもの）：PCリサイクル（PC3R）。
メーカー申込→郵便（エコゆうパック等）で回収の案内がある自治体も。 - スマホ・携帯・ガラケー：MRN店頭回収。
データ初期化・SIM回収・有価金属の再資源化。 - ゲーム機・電子辞書・ドライヤー等：自治体の小型家電回収や認定事業者の宅配回収。
- モバイルバッテリー・電動工具バッテリー：JBRC協力店へ。
絶縁（端子テープ）して持ち込み。
よくある質問（FAQ）
Q1．家電リサイクルの料金はどこで確認できますか。
A．料金はメーカーやサイズ等で異なります。
支払い方法や手順は家電リサイクル券センター（RKC）の案内で確認できます。
Q2．家電4品目を自分で持ち込む場合の手順は。
A．郵便局で家電リサイクル券→料金支払い→指定引取場所へ持込み、が基本フローです。
Q3．小型家電の「回収ボックス」はどこにありますか。
A．自治体により異なりますが、モデル事業では市役所・家電量販店・駅・郵便局・学校・商業施設などの例があります。
お住まいの自治体ページで場所を確認してください。
Q4．処分前に必ずやることは。
A．データ消去・アカウント解除・バッテリーの適正分別です。
データサニタイズの考え方はIPAのガイドラインも参考になります。
Q5．「無料」をうたう回収業者は使っていい？
A．無許可回収は適正処理の確認ができず、トラブルの事例もあります。
自治体の案内や許可・認定制度を利用してください。
安全・効率化のコツ
- 期日から逆算して回収予約・券の手配を先に行う。
- ケーブルを束ね、付属品（リモコン・ACアダプター）を同梱すると査定や引取りがスムーズ。
- バッテリーは端子をテープで絶縁してから持ち込み。
- 大型品は通路採寸と養生で搬出事故を防ぐ。
注意書き・免責
処分方法や手数料は自治体・店舗・メーカーにより異なります。
本記事は公的情報に基づいていますが、最新情報は各公式サイトやお住まいの自治体ページでご確認ください。
確実な情報は確認できませんでした、というケースが出た場合は、自治体窓口・メーカーサポートに直接お問い合わせください。
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