更新日：2025年10月28日。
「使わないスマホバッテリーの正しい捨て方が知りたい」。
「一般ごみで出してよいのか不安」。
「膨らんできた場合はどうすれば安全か」。
そんな疑問に、一次情報をもとにやさしく整理します。
基本は〈一般ごみNG〉〈端子を絶縁〉〈協力店・自治体の回収を利用〉です。
モバイルバッテリーはPSE表示の確認も役立ちます。
自治体や窓口のルールは地域で異なるため、最終確認をお願いします。
まず結論と早見表
使わないスマホバッテリーは、燃えるごみや不燃ごみには出さず、回収窓口を使います。
回収先は、JBRC協力店・協力自治体や自治体の小型家電リサイクルです。
搬送前には端子をテープで絶縁し、金属と触れないように包みます。
膨張や破損がある場合は使用や充電をやめて、分解せずに相談できる窓口へ。
これらは環境省や消防・NITEの注意喚起に沿うポイントです。
| 品目タイプ | 見分け方・例 | 基本の捨て方 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| モバイルバッテリー（携帯用電源） | PSE表示あり／容量mAh表示 | JBRC協力店・協力自治体の回収ボックスへ持込 | 端子絶縁。膨張・破損は窓口で相談。 |
| スマホ本体（内蔵電池） | 電池は本体内蔵 | 小型家電リサイクルやキャリア・メーカー回収 | 無理に電池を外さない。データ消去を忘れず。 |
| 交換用バッテリーパック・裸セル | 端子が露出／純正・互換品など | 回収対象かを窓口で確認の上で持込 | 絶縁・簡易放電（残量を低めに）でリスク低減。 |
何を捨てる？タイプの確認（迷ったらここから）
まず、自分が処分したいものが「モバイルバッテリー」か「スマホ本体」か「交換用パック」かを確かめます。
モバイルバッテリーなら、PSEマークと定格表示があるはずです。
2019年2月以降はPSE表示のないモバイルバッテリーの販売はできません。
表示例として、PSEマーク・製造（輸入）事業者名・定格電圧・定格容量の記載が求められます。
正しい捨て方の手順
- 端子を絶縁します。ビニールテープや布テープで端子を覆い、金属と触れないようにします。
複数ある場合は一つずつ包むと安心です。 - 発熱・膨張・変形の有無を確認します。異常があれば使用・充電をやめて、分解はしません。
- 回収先を選びます。
近くの協力店・協力自治体はJBRCの検索システムで探せます。
自治体の小型家電リサイクル窓口や携帯ショップの回収も選択肢です。 - 持ち運びは衝撃・高温・水濡れを避け、カバンの中で金属に触れないように梱包します。
これらは、自治体・関係機関が示す「混入防止」「安全な排出」につながる行動です。
回収先の探し方（協力店・自治体・下取り）
- 協力店・協力自治体検索：JBRCの検索ページで郵便番号や地域を入力して探せます。
回収対象外の電池もあるため、持込前に対象の確認を。 - 自治体の小型家電リサイクル：拠点回収ボックスや戸別回収など、やり方は自治体ごとに異なります。
近年はリチウム電池の混入による火災防止の観点から、専用ボックスの設置・分別の徹底が促されています。 - キャリア・メーカー回収：スマホ本体の下取りや回収を実施している窓口もあります。
電池は無理に外さず、本体のまま相談します。
膨張・破損・水濡れがあるときの注意点
膨張や破損があれば、使用・充電・分解は避けるのが基本です。
充電中の事故が多いというデータもあり、異常時はとくに注意が必要です。
持ち運ぶ場合は端子絶縁・簡易放電（満充電を避ける）・耐熱意識の梱包などでリスク低減に努めます。
衝撃や圧迫、釘を刺すなどは厳禁です。
具体的な出火防止行動（正規の充電器を使う・分解しない・異常時は中止する）も公式に案内されています。
発火・事故を防ぐための基本（使わない間も）
- 端子をテープで覆う。金属と触れないよう個別に包む。
- 高温多湿を避ける。夏場は車内放置をしない。
- 正規・適合の充電器を使う。怪しい変換や劣化ケーブルは避ける。
- 異常なにおい・変形・発熱を感じたら使わないで相談する。
NITEは事故が夏に増える傾向を公表し、火災事故を防ぐためのポイントを示しています。
季節・温度に応じた扱いを意識しましょう。
まだ捨てない人向け：長期保管のコツ
まだ使うか迷っている「使わないスマホバッテリー」は、中程度の残量で、直射日光と高温多湿を避けて保管します。
定期的に外観や温度感をチェックし、膨らみ・におい・液漏れなどの兆候があれば使用を中止します。
子どもやペットが触れない場所に置き、金属類と触れないようにしましょう。
PSE表示もチェック（モバイルバッテリー）
モバイルバッテリーは電気用品安全法の対象です。
PSEマークに加え、製造（輸入）事業者名・定格電圧・定格容量などの表示が求められます。
表示の有無は安全を保証するものではありませんが、製品選びやリスク把握の目安になります。
宅配回収は使える？（注意点）
一部の小型家電リサイクルや宅配回収サービスでは、電池単体の取り扱い可否や梱包条件が定められています。
自己判断での郵送は避け、案内に沿って絶縁・梱包・ラベルなどの条件を確認しましょう。
航空・輸送ルールに関わるケースもあるため、指示に従うのが安全です。
よくある質問（FAQ）
Q. 一般ごみで出しても大丈夫？
A. 基本はNGです。回収ボックスなど適切な窓口へ出します。
混入は収集・処理の現場で発煙・発火の原因になると注意喚起されています。
Q. 費用はかかる？
A. 窓口によって異なります。
多くは無料回収の例もありますが、地域やサービスで違うため、最新の案内を確認してください。
Q. どのテープで絶縁すればいい？
A. ビニール・布・養生など、導電しないテープで端子を確実に覆ってください。
はがれにくさも意識すると安心です。
Q. 膨張して柔らかい。どうする？
A. すぐに使用・充電をやめ、分解せず、絶縁・梱包の上で回収窓口に相談します。
充電中の事故が多いことや、分解の危険性が指摘されています。
Q. どこへ持ち込めば近い？
A. JBRCの「協力店・協力自治体検索」で最寄り拠点を探せます。
なぜ「混ぜない」ことが大切なの？（背景）
リチウム電池は、廃棄物処理の過程で衝撃・圧縮・短絡が起きると、発煙・発火につながるおそれがあります。
収集車や処理施設の停止、作業者の安全にも影響します。
国は自治体に対し、誤投入の周知・電池切れでの排出・専用ボックスの整備などを促しています。
まとめ｜安全に・正しく・賢くリサイクル
使わないスマホバッテリーは一般ごみNG。
端子を絶縁し、JBRC協力店・自治体回収・キャリア窓口を活用しましょう。
膨張・破損・異常があれば、使用・充電をやめ、分解せずに相談します。
PSE表示は製品情報の手がかりです。
最新の地域ルールを確認しながら、無理なく安全な方法を選びましょう。
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