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雛人形を使わなくなったらどうする？処分・供養・寄付・売却を整理

「雛人形を使わなくなったとき、正しい手放し方は？どこへ相談すればいい？」という悩みに、まずは結論からやさしく示します。
選択肢は「自治体で処分」「神社・寺で人形供養」「イベントや団体へ寄付・譲渡」「フリマ・買取で売却」の4つです。地域ルールや受付条件は団体ごとに異なるため、最後は必ず公式の最新案内を確認しましょう。この記事は一次情報（自治体・神社・公式ガイド）をもとに、費用や手間、向き不向きを整理します。

この記事でわかること（目次）

結論と早見表

4つの選択肢を、費用感・手間・向き不向きで整理しました。数字は目安です。地域・年・受付枠で変わるため、申し込み前に最新の公式情報をご確認ください。

選択肢 費用の目安 手間 メリット 向かないケース
自治体で処分 袋代のみ／粗大は手数料。 中。分別・寸法確認が必要。 最短で片付く。
地域ルールに沿えば安心。		 ガラスケースの割れ対策や粗大申込が負担なとき。
神社・寺で人形供養 行事・神社により異なる（例：箱一口制や体数制）。 中〜高。申込・持込または郵送。 気持ちの区切りをつけやすい。 ガラスケース同梱不可が多い。サイズ上限あり。
寄付・譲渡 整理料・送料の負担ありの場合。 中〜高。受付枠・募集条件の確認が必須。 次に活かされる。イベント展示の可能性。 受付停止期間やガラスケース不可など条件が厳しい場合。
売却（フリマ・買取） 送料・梱包材など。売上は状態・銘柄次第。 中〜高。撮影・説明・発送対応。 作家物や良好な状態なら需要が見込めることも。 一般的量産品や大型セットは需要が限られることも。

迷ったら「目的」から選ぶのがスムーズです。「手早く片付ける」→自治体処分。「感謝を込めたい」→人形供養。「誰かに使ってほしい」→寄付・譲渡。「価値を見極めたい」→売却。

① 自治体での「処分」｜分別の基本と粗大基準

雛人形を使わなくなった場合、もっとも手早いのが自治体の分別ルールに沿った処分です。多くの自治体で「人形本体」は可燃・不燃のいずれか、「ケース（ガラス／プラ）」や「台・屏風・道具類」は素材と寸法で区分されます。

  • 例：横浜市の分別辞典では「人形ケース（ガラス製）は燃えないごみ、50cm以上は粗大」とされ、プラスチックケースは「燃やすごみ（50cm以上は粗大）」の扱いが示されています。（参考リンク）
  • 例：朝霞市の分別辞典には「ひな壇セット＝粗大ごみ」「ひな人形＝可燃ごみ」といった品目ごとの区分例が掲載されています。（参考リンク）
  • 例：熊谷市の分別辞典では「人形（ひな人形）＝燃えるごみ」「コレクションケース（ガラスケース）＝粗大ごみ」と明記されています。（参考リンク）

出す前に、自治体の分別辞典や粗大受付ページで最新基準を確認してください。さいたま市の案内もサイズ測定→申込などの流れを示しています。

安全対策として、ガラスは厚紙・新聞で保護し、「キケン」などの表示を求める自治体もあります。各ページの注意点を守りましょう。

② 神社・寺での「人形供養」｜受付形態・サイズ上限・費用の実例

「感謝の気持ちを形にしたい」という方は、人形供養を検討できます。受付方法は、持ち込み型と郵送型があります。

郵送受付の代表例

  • 日本人形協会の「人形感謝（供養）」。申し込みのうえ、箱の3辺合計170cm以内／重量30kg以内で郵送。付属のガラスケース・道具類は受付不可です。供養は毎年秋ごろ、東京大神宮で執り行われます。（詳細）
  • 祐徳稲荷神社（公式）の「お焚き上げキット」。全国からの郵送に対応し、規定サイズ内なら箱に入る分を受け付けると案内されています。（詳細）

持ち込みの代表例・注意点

  • 明治神宮 人形感謝祭では、ガラスケース・内蔵電池類は不可で「お人形だけ」の持参が基本と明記されています。（持込案内）
  • 高岡關野神社では「人形感謝祭（人形供養）」を案内。初穂料の目安や、ガラスケースは外して持参などの注意点が示されています。（詳細）

梱包は顔と髪を保護し、付属品は小袋に分けると安全です。郵送サイズはゆうパックの上限（3辺計170cm・25kg）を意識すると失敗が減ります。

③ 「寄付・譲渡」｜イベント・自治体の募集を探す

「誰かに使ってほしい」場合は、地域イベントや自治体の寄贈募集を探します。年度や枠で条件が変わるため、告知ページを必ず確認してください。

  • 千葉県・勝浦市「かつうらビッグひな祭り」では、毎年ひな人形の寄贈募集を行います。ガラスケース入り不可などの「寄贈できないもの」が明記されています。（募集要項）
  • イベントの背景や規模感は観光協会や県の特集ページでも紹介されています。（参考）
  • 埼玉県・鴻巣市「びっくりひな祭り」でも、年度により寄贈受付の実施があります（募集枠に達し次第終了等）。（募集ページの例）

寄付の前に、破損・汚れ・不足パーツの有無を確認し、ガラスケースは別扱いになるかを募集要項でチェックしましょう。受付停止期間があるため、期日とコースの選択にも注意します。

④ 「売却」｜フリマ・オークション・買取店のポイント

「雛人形を使わなくなったけれど、丁寧に扱われてきたので売りたい」という場合は、次の点を押さえます。

  • 需要と説明。作家名・メーカー・購入時期、付属品の欠けや汚れ、面相の状態は写真とテキストで正確に。断定的な価値表現は避け、状態を誠実に記載します。
  • 発送サイズ。フリマの「ゆうゆうメルカリ便」は最大170サイズ・25kgに対応。ケース飾りは分解・別送の検討を。（配送仕様）
  • 梱包の基本。顔は薄紙で保護し、パーツは小袋へ。ガラスは緩衝材＋割れ対策。（保管・梱包の基礎）

買取店の取扱い可否は店舗ごとに異なります。持ち込み前に写真確認やメール査定があるかを問い合わせるとスムーズです。

⑤ ケース・付属品の分別と安全対策

雛人形を使わなくなったときに悩みやすいのがガラスケース・屏風・台・ぼんぼり・金具などの扱いです。基本は素材×寸法で分け、粗大扱いの境界（例：50cmなど）は自治体ごとに確認します。

品目 よくある扱いの例 注意点
人形本体 可燃・不燃など自治体により区分が分かれる。 面相保護のうえ袋に入れる。分別辞典の記載を優先。
ガラスケース 不燃・粗大（寸法次第）。自治体例で50cm以上は粗大。 厚紙・新聞で保護し、破損防止表示。
プラケース 可燃（自治体により取扱い名は異なる）。 寸法超は粗大扱いの例あり。
屏風・台・金具 素材により可燃／小金属／不燃など。 金属部は小さな金属類扱い等の例。自治体ページで確認。

供養を選ぶ場合も、ガラスケース等は原則不可としている受付が多い点に注意します。ケースは自治体ルールに従って別途処分するのが基本です。

⑥ 気持ちの区切りと丁寧な手放し方

雛人形には家庭ごとの思い出が宿っています。「ありがとう」の気持ちを込め、ほこりを払ってから箱に収める、顔を薄紙でそっと包むなど、できる範囲の丁寧さを心がけると気持ちの整理がつきやすいです。保管を続ける場合は、人形専用の防虫剤・調湿剤を適量で用い、衣料用の薬剤は避ける、といったメーカーの基礎ガイドが参考になります。

⑦ よくある質問（FAQ）

Q1. 雛人形の「片付け時期」や「保管のコツ」は？

湿気の少ない日を選び、顔や小物を保護し、人形用防虫剤を1種類に絞って使う、といった基本がメーカー解説にあります。複数の薬剤を混在させない、入れ過ぎないことも大切です。

Q2. 郵送で供養できますか？

郵送型の供養受付があります。日本人形協会は3辺計170cm・30kg以内の箱で受付し（ガラスケース等は不可）、秋ごろに東京大神宮で供養が行われます。ほかに祐徳稲荷神社の「お焚き上げキット」などもあります。いずれも受付条件・期日・サイズを公式でご確認ください。

Q3. フリマ発送のサイズはどう見ればいい？

「ゆうゆうメルカリ便」は最大170サイズ・25kgです。大きいケース飾りは分解して送るか、ゆうパックのサイズ上限（3辺計170cm・25kg）を意識して梱包しましょう。郵便局計測でサイズ確定となるため、余裕を持った梱包が安心です。

Q4. ガラスケースは供養に出せますか？

多くの受付でガラスケースは不可です。お人形だけを出し、ケースは自治体ルールに沿って処分するのが一般的です。

さいごに｜雛人形を使わなくなった後も、気持ちよく次の一歩へ

「雛人形を使わなくなった」あとも、自分たちの価値観や事情に寄り添った選択ができます。手早く片付けたい。感謝を形にしたい。誰かに引き継ぎたい。適正に売りたい。どれも間違いではありません。
公式の最新ルールを確認して、安全に・ていねいに進める。それだけで十分に「正しい手放し方」になります。

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